Cの世界と呼ばれる次元の異なる場所に三人の男女がいた。二人の男と一人の女。その中、男の一人が言う。
ルルーシュはユフィの仇だ── と。
「いまさらそれを言うか」
「いまさらだと!?」
「そうだろう。おまえはもうユフィとは何の関係もない」
「僕はユフィの騎士だ! 関係なくなんかないっ!!」
「だった、だろう。おまえはナイト・オブ・ラウンズ、皇帝直属の騎士だ。まあ、その皇帝もさっき俺が消したがな。
おまえがユフィの騎士で、俺が仇だと言うなら、あのブラック・リベリオンの時、おまえは俺を皇帝に差し出すのではなく、おまえ自身の手で俺を殺すべきだった。だがおまえはそれをせずに俺を皇帝を差し出しラウンズになることを望んだ。
それはつまり、おまえはユフィを見捨てたということだ。ユフィを見捨て、ただの出世の足がかり、踏み台にした」
「僕はそんなつもりは……」
「無かった、か? だがそれがブリタニア人から見たおまえだ。
おまえは実の父を殺し名誉ブリタニア人となることで日本を、日本人を裏切った。
ユフィに膝を折り彼女の騎士となることで、俺たち兄妹を守ると言った誓いを裏切った。
俺を皇帝の前に引き摺り出し、ラウンズの地位を望んだことでユフィを裏切った。
そして今、皇帝の騎士、ラウンズでありながら皇帝を守ることもしなかった。
おまえの人生は裏切りの連続だ。さあ、次は何を裏切る?」
スザクはルルーシュの言葉に答えるすべを持たず、ただ立ち尽くすだけだった。
── The End
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